サイレントフィルム taniguchip

ドキュメンタリー・メイキングについて

実は、今まで結構作っています。
プロデュースでは、映画「TOTEM Song for home」(写真家の若木信吾さんが
監督した台湾のロックバンドのドキュメンタリー)「THE MOMENT 写真家の欲望」
(これも写真家の宮本敬文が尊敬する写真家 操上和美さんを撮影したもの)
自分で撮影、監督したものでは、「2010 We are SMAP! ライブ」「木村拓哉ライブ
(2020,2022)のメイキングがあります。

昔からドキュメンタリー、メイキングはよく見ています。ドキュメンタリー映画は
作者(監督)の世界観が、テレビより色濃く出ていて、名作が多いです。
「ある映画監督の生涯」「フープ・ドリームス」は傑作。
どちらも最近の雑誌BRUTUSのドキュメンタリー特集に入っていませんでした。
テレビも凄いのがあります。特にNHK BSの海外のドキュメンタリー。
メイキングでは、映画「クレオパトラ」が涙なくして見れません。史上最大の製作費
がかかってしまった悲運?の映画のゴタゴタが企画段階から劇場公開まで容赦なく
描かれています。ハリウッドの偉いところは、否定的な内容もどんどん盛り込んで
しまうところです。映像制作者としては、とても参考になります。

SMAPと木村さんのメイキングは、ずっとリハーサル、本番に立ち会えることの
できるスタッフが、コンサート用の映像担当の自分しかいなかったので、学生時代
にもどったノリで進んでやりました。ドキュメンタリーもメイキングも、たとえ
撮影が下手でも素材はたくさんあった方がいいというのが実感です。撮影している
うちに自然と上手くなります!素材が多いと、整理するのは大変ですが、素材を
吟味する喜びがわからない人は、やらない方がいいと思います。行き当たりばったり
撮影するのではなく、最初から何を描くのか焦点を絞った方がうまくいきます。
作者の視点は絶対必要です。そして、撮りながら、変更するのは十分ありです。

「TOTEM」は最初、台湾の美しい風景映像が多かったのですが、それだけだと
正直退屈かも、と若木さんに言ったら、若木さんは、インタビューを新たに撮影
しました。これで登場人物にグッと感情移入することができました。人間が喋って
いるところは映像的に工夫するのは難しいのですが、それでも言葉の力は圧倒的です
木村さんの最初のメイキングは、本人へのインタビューはなかったのですが、
2回目は、インタビューが中心になっています。反応はこちらの方が良かったです。

ドキュメンタリーは、ある意味、最小の体制で、自分の思い通りの映像が作れる
最高の手法だと言えます。レッツ チャレンジ!

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