■フロン法のうた（WEBムービー)

知り合いのクリエーターから予算が少ないので、代わりに作ってほしいとお願い
された仕事です。フロン法の遵守を設備業界に周知させるための動画です。
クライアントは、動画経験が少なく、後で聞いたところ有名なYouTuberの所属する
会社とのコンペだったそうですが、広告表現に関しては自信がありました。
かっこいいだけの映像を作るのは、お金をかければそんなに難しくありませんが、き
ちんと内容を伝えようとすると技術が必要です。また、タレントが出演する場合、
その人のイメージと相乗効果を上げる必要があるので、ハードルが高くなります。
フロン法を説明するだけなら面白くもなんともならないので、歌を作ることにしま
した。歌だけでは届かないと思い、歌詞をモーショングラフィックスで動かすこと
にしました。もう一押ししたくて、女性のタレントに出演してもらって、歌ってもら
う企画をプレゼンしました。
フロン法の届けたいメッセージをクライアントにまとめてもらい、作曲家の大西まみ
さんに、歌詞と曲を作ってもらいました。私が信頼している作家で、イメージ通りの
ものを作ってくれました。
女性タレントを、複数の知り合いのタレント事務所に当たろうとした矢先、たまたま
お会いしたある芸能事務所の女社長さんから「谷口さん、歌のうまい可愛い子はめっ
たにいませんよ。」と言われ、かなり焦りましたが、ホリプロに1人、かわいくて歌の
うまい女の子がいたので、他の候補を出さず、その子だけをプレゼンしました。
（他の芸能プロは全滅でした…）
モーショングラフィックスは、CGは使わずに、全て編集で作りました。ヒューマック
スシネマの信頼している編集マンが、イメージ通りの映像を作ってくれました。
動画は、スポンサーにはとても好評でした。
いつも思うのですが、予算が少なくても、信頼できるスタッフの力がとても大きいです。

■ Let it curl(ミュージックビデオ)

知り合いのミュージシャンRie Fuさんから頼まれたほぼゼロ予算のMVです。
スタッフは、私とRieさんの知人のカメラマンの金さんと録音部だけ。Rieさんから
１カットで同時録音で撮影したいと言われ、それが可能な場所を探しました。前か
ら気になっていた有明のオリンピック用の工事中の道路が、広くて、景色が素晴ら
しく、おまけに車もあまり通らないので、夕方に一発撮りをしました。地図にはの
っていない場所です。今は道路の周りには完成したビルが立ち並んでいます。
金さんは、写真家なので、さすがに光のとらえ方とアングルが上手く、素敵な映像
が撮影できました。もちろん、ギターを弾きながら一曲を歌いきるRieさんの歌唱
力に関しては言うまでもありません。

上記の２本とも、異なる方法で制作しましたが、少ない人数でも、優れた出演者
とスタッフがいれば、お金があまりなくても、よい映像ができる例だと思っています。